アーカイブ:2014年 3月 11日

  • クーラーとジューサー

    大阪の夏は東京より暑いと相場がきまっているのに、わたしの友人が大阪から帰って来て大阪って涼しいぜと、真顔で言った。聞いてみると、この友人は、特急こだまで西下し、駅につくや、会社のカー・クーラー付きの自動車でホテルに行き、…
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  • おとおしもの

    うなぎ屋だとか、てんぷら屋だとかは、本来いわば無愛想なもので、うなぎ屋は、まだしもきもの吸いものだとか、きも焼きだとか、うなぎにしてもしら焼きなどがあるが、てんぷら思となると、まったくてんぷらそれだけで、わたしの生家の銀…
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  • 司会者

    結婚式の披露宴に、このごろ司会者が必ずいるようになった。そして多くの場合、その 司会れが、目ざわり、耳ざわりである。 放送がさかんになって、聴視者参加得組がふえ、必然的に司会及び司会業がクローズ・アップされて来た。 …
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  • 一見紳士風

    東京の千代田区、銀行や一流会社の真ン中にある、道路に面した喫茶店にはいって、人を待ちながらぼんやり通りをながめていた。そこは片側が有料の駐車場になっていて、窓ぎわにいる私の鼻っ先に、りっぱな自動車がズラリと並んでいた。私…
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  • 寄席衰亡

    就職試験の時期になると、珍答申朱が話題にのぼるが「真打ち」という語の意味を問うた答えに「ホームラン」というのがあったと聞いた。思わず笑ってしまったが、これは文字どおり「おもしろうて、やがて悲しき」話である。 大学を出よ…
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  • 小唄ばやり

    ――へえ、篤いたね。この節は。料理屋のお座敷にひもうせんをしかして、お客が小唄を歌うんだってね。 と、明治十七年の東京生まれの私の父が晩年私にこう言った。父は昭和二十八年になくなったから、晩作とはつまり戦争後のことにな…
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  • 東京の感傷

    大学生になって、初めて一二聞の慶応義熱に通うようになったころ、大学の正門をはいったところにある常生用の掲示板に、新入生歓迎の「県人会」主催の会合の予告が出ているのを見て、大学生になったという実感を持ったものだったが、同時…
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  • あの頃の銀座

    私は銀座生まれの銀座育ちだから、大正中期から記憶がはじまって、昭和十六年、応召するまでの銀座を知っていることになる。しかし、鹿を追う猟師が山を見ないように、案外、銀座のことを、客観的には知らないようである。 昭和十年と…
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  • とら歳雑感

    とら歳といっても、わたしのとらは大正一二年の五黄のとらだから、非常にじひの心に富んでいるとらだそうである。どうもそのせいか、わたしは相手の立場に立ってものを考えすぎるので、交渉ごとには向かないようだ。しかし、たとえ川仰を…
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  • うそをついた話

    坪内逍遙博士の児童劇の公演を見に行った。博士の『逍遙選集』の付録でみると、大正十一年十一月二十五日土眼目のことである。 その日は朝からうれしくて、わたしはうきうきしていた。そして学校に行って同級生の女の子をつかまえ…
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    九州長崎の丸山に、なかなか口の達者な女性がいた。会話の中に英語などをいれたりするので、 ――ガ…
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  4. 司会者

    結婚式の披露宴に、このごろ司会者が必ずいるようになった。そして多くの場合、その 司会れが、目ざわり…

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    文章を書けという注文で、たった三枚ですから、と一言われるのはつらいことだ。題材という点から言えば、三…
  3. 私は東京ッ子

    わたしは江戸ッ子ではない。きっすいの江戸ッ子で、などと紹介されるとゾッとする。しかし東京人でもない。…
  4. なめている懸賞

    落語にでて来る間抜けな男が、人のまねをして「なぞ」を言いかける。そのなぞが間放けきわまりないもので、…
  5. 心ないしうち

    わたしのような、東京下町の商家の生まれの者は、しわくちゃなお札を商人からおつりとして渡されると、商人…
  6. たい・だい・おお

    この字はなんと読みますか、といって「大」という字を示したら、だれだって、ひとをばかにするな、というだ…
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